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日本基督教団 札幌北光教会 日曜礼拝 木曜礼拝 牧師/指方信平、指方愛子

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■主の言葉に従う
婚宴のぶどう酒が尽きてしまう事態となりました。同席していたイエスの母マリアがこれに気付きイエスに伝えました。「ぶどう酒がなくなりました」。ぶどう酒が尽きるという事態、それはわたしたちの人生において祝福と喜びがもはや尽きてしまうという危機的状況を象徴しているようです。マリアに対するイエスの言葉はなんともつれないものでした。「婦人よ、わたしとどんな関わりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません」(4節)。ここでイエスは、母マリアに対し、息子イエスとしてではなく「キリスト」として向かい合っています。しかし、最も身近であるはずの母でさえ、この時イエスがキリストであることを知りません。イエスが「キリスト」であることはまだ明らかにされていないのです。けれども、既に神の言は受肉してこの世に宿っている、その御業は始まっているということをこの箇所は語っているのです。
マリアは、イエスの言葉の意味を理解できませんが、それでも召使いたちに言いました。「この人が何か言いつけたら、その通りにしてください」(5節)。イエスの言葉をよく聴き、それに従うように申し付けました。そして、召使たちは、「水がめに水をいっぱい入れなさい」とのイエスの言葉通り、大きな水がめ6つに水を注ぎ続けました。それは彼らが主の言葉に従い続けたということを意味しているのです。
「水がめに水を入れてどうなるというのだろうか」その目的が分からないまま、それでも彼らは水を注ぎ続けました。更にイエスから「その水を汲んで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」(8節)と言われ、彼らはその言葉にも従いました。彼らは内心「えっ?」と思ったでしょう。それは2匹の魚と五つのパンを渡されて、「あなたたちがそれを配りなさい」と言われた弟子たちの心境と重なるのではないでしょうか。でも、その言葉を信頼して従っていく、そこで人の思いを超える主の業を目撃することになるのです。

■言は肉となって、わたしたちに間に
「この人が何か言いつけたら、その通りにしてください」。これは今日私たちに告げられている言葉です。実に、主の御業というものは、主の言葉を心に留め、これに従い、応えていくその先にこそ見出されるのだということです。
札幌北光教会に赴任してこれまで、多くの方を主の御許にお委ねしてきました。葬儀の礼拝において共にみ言葉に聴きますが、その方の愛誦聖句を選ぶようにしています。最も多いのが詩編23です。何度読んでも、はっとさせられるものがあります。「主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない」。自分は本当にこの告白に立てているだろうかと考えさせられます。私たちは、いつしか自分に足りないこと、欠けていること、出来ないことを数え上げることが得意になってしまって、そのことを嘆き、繰り返し不平不満を漏らし、神ではなく人のことを思い、心を暗く鈍くしてしまうのです。しかし、この詩人は「主は羊飼い。わたしには何も欠けることがない。」(恵みは十分である)と告白します。この感謝と信頼に立ち、真の羊飼いである主のみ言葉に聴き、これに従ってこそ、見えてくる広く豊かな世界があるのだと思わされます。
「言は肉となった」(1章14節)。神の言がわたしたちの間にイエス・キリストという方として受肉した。今日、主の言葉は、わたしたちの喜びが尽きそうなところに語られています。イエス・キリストという神の言は私たちの間におられ、その言は受肉する、つまり出来事となるのです。この方によって、人生の本当の喜びと祝福は支えられているのです。それは尽きることのない最上の恵みです。

■天の祝宴
葬儀の悲しみが続きました。愛する者を失ったその悲しみは、ぶどう酒が底をつく以上に深いものです。喜びは尽きた、祝福は尽きた、希望は尽きた。しかし、そこに呼び掛ける声があります。死の只中に、死を悲しみ恐れる闇の中に、差し込んで来る主のみ言葉の光があります。「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりがあなたがたに、とこしえに」。された者にも、残された者にも告げられるこの祝福は、「もう、おしまい」ということのない、尽きることのない祝福です。主は、カナの婚宴にまさる、天の祝宴を備えて下さいました。この大いなる神の恵みの業を信じ見つめ続け、そこに向かっていく歩みの中で、私たちを導く主の言葉に聴き、従い用いられて生きるものでありたいと願います。

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